指導方針 高校生編

英語と数学です

 

★英語

本年、高校に入学する人までは、共通試験があります。

2年生の最終盤から共通試験の過去問演習ができるという予定で学習していきます。

設定は正答率80%越えです。

問題作成者も、「ちゃんとやってたらコレくらい取れるんちゃうの?」 

と思ってるんじゃないでしょうか。

 

 国公立大であれ、私立大であれ、入試は、最も配点の高い長文問題の制覇がカギとなります。

  

当然、英文が読めるだけでは点は取れません。

現代国語の本文や問題は、読めるけど、なかなか満点にはならないですよね。

それと同じです、単に字が読めるだけでは得点にはなりません。

  

ただ、外国語なので、まずは読めるようにしなければなりません。

それが単語、熟語を覚えることであったり、文法を学ぶことになります。

そこから、文型、文構造を読み取れるようになって、

ようやく、「読める」、つまり現代国語の文の世界に持ちこめた、ということになります。

「単語や熟語、文型といった知識で、英語を国語の世界に引っ張り込むぞ!」と、

目的をハッキリしてやりましょう。

 

これだけでは、当然、安定した高得点は取れないので、

話の内容のつかみかた、解答のしかた、最速で解答を出すやりかた、

これらを身につけていく必要があります。

英文は文構造が明快な文です。これがつかめるようになると、

現代国語の文も読みやすくなってきます。

  

①単語、熟語といった知識を蓄える

②文法単元の例文を理解し、書ける

③知っている英文の量、考えなくても訳しかたが分かる、

 単語を入れ替えて、自由に使いこなせる英文がどれくらいあるか

④文章の読みかたを知り、内容をつかめるようにする

⑤最速で正解できる解答のしかた

こういったことをできるようにしていきます。

  

一年生の間は、コミュニケーションイングリッシュの教科書本文を使って、

英文の見方の練習。それに並行して、英語の文法単元の形の理屈を知り、

その例となる英文を書けるようにし、英文という知識を蓄えていきます。

 

二年生では、日本文と英文の論理展開は違うので、

英文の全訳を使って、英文の話の流れ、構造を身につけ、内容をつかむ練習。

英文の見方を、全訳をしっかり学んだ文で、英文を左から右へ見て、

和訳することなく、内容を理解していく練習。

これで、英文を読むときのベスト状態を脳に覚えこませるワケです。

それらを踏まえて、最短時間で記述問題をする練習とすすんでいきます。

 

そして、これらの知識、技術を持って、センター試験過去問を、二年の最終盤から始めます。

  

三年生では、入試問題、語順整序、英作文が主になります。

入試に出題される文章は、一般的知識があればあるほど、読みやすくなります。

多くの英文に触れることで、最速で、文を読み、内容をつかみ、解答する、

それにプラスして、入試問題の英文を通じて、一般的知識を身につけていきます。

 

 

★数学

入試では、文系であっても数学を使用して欲しいと思います。

数学は、高校での授業が楽しめるかどうかのポイントでもあり、

入試での合格可能性を高め、就職時にも役にたつものです。

 

数学に適性のない人は、おとなしく私立文系で、関関同立を目指せばいい、という考え方もあります。

しかし、私は神戸大学ラインまでなら、数学の適性の有無は関係ないと思います。

やりかた、努力で何とかなるラインです。

  

単に、入試に使うだけの科目なら、数学を捨てるという道もありますが、

数学は入試だけではありません。

基礎学力があるかどうかは、数学ができるかどうかなのです。

数字に弱いというのは、人生のどこかで損をする可能性が高まると考えます。

   

しかし、高校に入ると、いつ、「数学ワカラン」「もうええわ」となってもおかしくありません。

自力で乗り越えようと思えば、分からないところは置いといて、次々と先まで予習していくか、

何となく感じがつかめるまで復習を反復しないといけません。これがなかなかツラいんです。

成果が分かりませんから。

 

そして、やる気を出して、網羅系参考書、例えばチャートなんかをしていると、

どうしても初学者は、解説を読んでも分からない部分が出てきます。

「これくらい分かって当たり前」

「いやしくも数学をするなら、これくらい書かなくても分かるだろう」

という部分は、解説でも省かれているからです。

そして、「もうええわ」が出来上がるワケです。こういう経験はありませんか?

 

計算も、高校数学は、中学に比べると、ずっと技術が必要です。

計算練習を積む必要があるにもかかわらず。

いわゆる計算ドリル的な問題集はほぼありません。まあ、ないのも無理ないんですが。

 

中学数学は通常、帰納法的に学習します。

色々な例題をやって、結局大事なのはこういうことだよねって流れですね。

 

高校数学は通常、演繹法的に学習します。量が膨大で、問題パターンも多いからです。

まず定義を知り、その使い方である代表例題を完全に身につくまで反復してから、

入試問題に取り組み、「あ~この問題は、あの例題とあの例題の組み合わせやな」って

感じでやっていきます。

 

 

普通の高校生(偏差値60以下の)が数学をあきらめてしまうのは、

本人の問題を除けば、

各単元の定義の部分を、「ハイ、ハイ」という程度の理解で終わらせてしまうこと。

定義がいちばん大事だと強調されていないこと。という入り口の問題と、

代表例題と入試問題、模試の問題のギャップが埋められない。

つまり、どういう組み合わせパターンなのかという視点で問題を見ていない、

見るべきと教えられていないからでしょう。

入口と出口、両方に問題があるので、これではあきらめるのも無理ありません。

 

内容的に、数学を諦めるキッカケとなるヤマ場は、

一つ目のヤマは、二次関数の最大、最小。一年の夏までには入っているはず。

二つ目のヤマは、三角比 です。早い学校は一年の一学期。通常は二学期。

一年の前半に、もう次から次へとヤマ場がやってくるのです。

 

 

 

では、どうすれば、数学で生き残ることができるのかと言えば、

この”入口と出口”がポイントです。

”入口”については、

定義を完全理解するための代表例題という位置づけで指導する。

定理や公式は、楽にするための技術という位置づけで、導出からきっちり身につける。

その上で便利さを確かめながら演習する。

まず、内容の上下関係をハッキリさせる必要があるワケです。

どの例題も並列という感じで学ぶと、「結局何が大事か分からへんわ」ってなってしまいます。

 

”出口”部分のギャップを埋める。

問題を見る目を養うことを目的に、模試過去問や入試問題は演習すべきです。

そこから定義へもう一度立ち返る必要もあります。

 

他には、これは絶対に後でも使うから、完全にできるようになって、

しかも慣れていないとダメという内容は、

学年に関係なく、入試問題演習までいかねばなりません。一年時の二次関数なんかはそうですね。

 

あとは、やりかた、姿勢、環境の問題もあります。何となくやっているだけでは、

決してできるようにならない、

そして、現役生は、やり直しの効きにくい科目が数学です。

 

当塾では、当然、数学を入試に使って、志望校合格を目指します。